伝説のキング、華麗に散っていった日を偲ぶ
「あの人はさ、そりゃあすごかったんだぜ?」
そう語るのは、BAR「Beyond The Bridge」のマスター。
マスターは彼を懐かしそうに思い出した。
「あの人はさ、常に新しいものを求めてた。考え方、ファッション、生き方 どれも、時代の最先端だった。そして、タフだった。……だと思ってた。 一日に何人だって平気な顔して相手にしてたよ。くる者拒まずっていうのは、 あの人の事を言うんだ。まさにキングだったよ」
キングはいつも違うステディを連れて、派手にボトルを空けていた。
そして、決まって
「俺がこの世界のトップってことを、いつか全世界のやつらに知らしめてやるんだ」
そう豪語していたのを、マスターは思い出す。
けれど、彼は度重なるスキャンダルの荒波に飲み込まれ、最期は最愛のステディに よって奈落の底へと突き落とされてしまったのだ。
「あの人が生きていたら、今でもこの世界の帝王として君臨していただろうって、 時々思うことがある」
だが、時は流れ、彼の功績を称えながらも、彼の上を行くモノが幾人も現れている ことを、マスターは知っているのだ。
タコマナローズ橋(アメリカ合衆国)
ワシントン州のピュージェット湾口の海峡タコマナローズに架かる吊り橋。
設計上の問題により開通4ヶ月余りで、強風の影響を受け落橋する事故を招いた
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