なかったことにしてください  memo  work  clap



 「ば、バカ。そんなことできるわけないだろっ・・・」
「でも、吉沢さんのココ、こんなになって、我慢できるんですか?・・・俺ちゃんと見ててあげるから」
「見るって・・・」
「吉沢さんのそんな恥ずかしい姿みたら、多分勃ちまくりですよ。そしたら、ちゃんと入れてあげますから」
 吐き出された言葉にうろたえているのか吉沢さんの手が俺の腕を掴む。ジッパーを下げて中に手を
突っ込むのを阻止しようとしているらしいが、俺はその邪魔する手をもう片方の手で押さえつけて、ベルト
を全部外し、ボタンを外して、窮屈そうにしていた吉沢さんのペニスを表に出してやる。
 既にテントを張ったボクサーパンツには黒く湿ったしみが出来ていて、それを見れば吉沢さんの反論の
余地は無い。
 吉沢サンスイッチの入った俺を誰も止めることはできない。
ぐふ。
「ほら、やっぱりこんなになっちゃってる」
俺は吉沢さんのボクサーパンツに手を突っ込んで、先走りで濡れた亀頭をぐりっと握った。
「はうっ」
前のめりになって股間を隠そうとするので、その身体を抱き寄せて、吉沢さんにも自分のペニスを見せ
つけてやった。
「ね、気持ちいいでしょ?」
器用にボクサーパンツからペニスをむき出しにして、扱き始めれば、あっという間に吉沢さんから愛くるしい
声が漏れる。
「ああっ・・・やめ・・・深海・・・」
ピッチをあげていくと、吉沢さんの全身に篭った力がゆるりと抜けていく。気持ちよさそうにしている
吉沢さんをみていると、俺のふにゃったペニスもなんだがモゾモゾとしてきた。
 これから吉沢さんにやらせようと思ってることを想像しただけであっさり復活するなんて、俺も俺の
息子も結構単純。
 俺は一度ペニスから手を外すと、吉沢さんの手を取り、自らの手で握らせる。その上からさらに俺が
握って逃げられないようにした。
「な・・・に・・・」
「何って、1人エッチ見せてって言ったでしょ、俺」
 そうして、嫌だといって逃げようとする手を押さえ込んで再び扱き始めれば、吉沢さんが恥ずかしいから
やめろとか細い声で言った。
「ね、やって見せてよ。俺、すげえ、興奮するんですけど。ほら、もう勃ってきたっぽい」
それは嘘じゃなかった。吉沢さんが自分のペニスを扱いてるなんて想像しただけでもドキドキするのに
目の前でこれからそれが見れるなんて、ふにゃった息子が一気に復活するほどのすごい興奮だった。
 俺は回り込んで、吉沢さんに自分の股間を見せる。スーツの上からでもなんとなく分かるほど、そいつは
元気になっていた。
「俺、見たいよ。エロい吉沢さんを」
俺は上下運動し続けている手をゆっくりと離した。
 そこに残るのは吉沢さんの手とその手に包まれたペニス。突然離された原動力に吉沢さんの手が余韻を
伴って止まろうとした。
「続けて。止めないで」
低く耳元で囁けば、吉沢さんの身体がびくりと跳ね上がる。だけど、手はしっかりと握ったまま、ゆっくりと
動き始めた。
 や、やった・・・。やったぜ、俺。
心の中でガッツポーズを決めて俺はナナメ後ろから見下ろすようにその姿をみる。耳元に口を近づけた
ままで、俺は心の声が思わず漏れた。
「吉沢さんってそうやって1人エッチするんだ」
「見るな・・・」
見るなって。この状況になっても吉沢さんはまだ素直になるつもりはないらしい。
「ねえ、いつも抜くとき、何想像すんの?」
俺はもちろん、吉沢さんのイくときの顔とかね、もうたまんないよね。ここで2人してマス掻きっこする
のも間抜けな光景だけど、段々恍惚の顔になってく吉沢さんをじっとみてるなんて、俺我慢できるかな。
だけど、このまま襲っちゃうなんて、やっぱりもったいない。この眼に焼き付けて、焼き付けて、後生
大事にするんだから。
「気持ちよくなってきた?」
「うう・・・恥ずかしいから・・・」
そう言っても、もう手を止めることは無い。自分の一番感じるところで、吉沢さんは自分の手を気持ち
よさそうに上下させている。
 どんなこと思ってんだろうな。
「ね、何、想像してる?」
「・・・」
「ん?」
「・・・」
「教えて?」
「・・・お前の・・・こと・・・」
うわ、やべ。それ反則。
 見てるだけじゃたまんなくなって、後ろから抱きしめるとうなじに跡が残るほどのキスをする。
「んっ・・・」
もういい。こんな可愛い姿見れなくなるのは惜しいけど、勿体無いけど・・・我慢できない。
振り向かせてキス。割れた唇の隙間から舌を吸い上げて、股間に手を伸ばした。先走りのぬるっとした
感触が手に伝わる。
 先っぽをこねくり回していると、悩ましげな声が漏れてきた。
「深海・・・もう・・駄目だって・・・」
なんだ、興奮してたの俺だけじゃないんだ。
 ならもう、先に進むしかないよな、なんて俺がヨコシマ全開の思考で吉沢さんのシャツのボタンに
手を掛けたとき、遠くから、カツカツと誰かの足音が聞こえて来た。
 廊下から聞こえてくる足音は確実に営業部に向かってきている。
「あ・・え・・・!?」
「誰か、来る・・・」
マズイって思う前に、邪魔するなよって真っ先に思った俺は何か間違ってたんだろうか。
「ちょ、ちょっと、吉沢さん・・・?」
「・・・とりあえず、隠れてろ・・・」
「えっ・・・あのっ・・・ここにですか!?」
足音がブースの前で止まったと同時くらいに、俺は吉沢さんの机の下に押し込められた。せ、狭い・・・。
 いや、しかしコレはコレで偉いことになってますよ、吉沢さん。
俺がもたついていた所為で、俺を机の下に隠すので精一杯だったのか、肝心の吉沢さんの息子さんは
むき出しのまま、机の下で俺とご対面しちゃってます。
 入り口からだと吉沢さんの机の下なんて、下から覗かない限りは見えないだろう。隠れるのには妥当
な場所かもしれないけど、そもそも隠れる必要なんてあったんだろうか。
 別に残業して吉沢さんのところに資料提出に来たとでも言えばいいじゃないんだろうか。吉沢さんが
俺を隠した理由がイマイチわからないけど、足音がこれ以上近づかなければなんとか乗り切れるだろう。
 それにいいモン見えるし。悪戯したら怒られるだろうな、そう思って俺のお茶目心がむくっと膨れた。
「あ、杉本課長・・・」
「あれ、なんだ、吉沢君、いたの。みんなと飯食って帰りに会社の前通ったら、課長ブースのあたり
に電気付いてるだろ?俺てっきり電気消し忘れたかと思って戻って来ちゃったよ」
足音の主はどうやら杉本課長らしかった。杉本課長は元1課の人だから、俺もお世話になってる。吉沢さん
より二つ年上だけど、気さくでお茶目な人だ。昔はよく飯に連れてってもらった。連れて行かれたら、
永遠と笑わせられる。面白い話の持ち主なのは、本人が狙ってるのか天然なのか分からないけど。
「すみません。俺が仕事してました。実は、仕事そっちのけで、深海の祝賀会に顔出してたので。途中で
帰ってきたんです。入れ違いになってたんですね」
「ああ、深海のね。あいつもよくやったよな。入社したときは、もさーっとしてて、こいつホントに
営業としてやっていけるのかってちょっと心配だったけど」
杉本課長、それは言いすぎなんじゃ・・・。
「まあ、ああいう中身が空っぽの人間ほど、詰め込めば何とかなるってものですよ」
吉沢さん、あなたもひどい言い様じゃないですか、それは。俺は小さな悪戯心で目の前の息子さんに
顔を近づける。んん、机が邪魔で届かない。無理矢理舌を伸ばして、裏筋をぺろっと一舐め。
 途端吉沢さんの身体がびくっと動いた。うひ、仕返し成功。
「・・・?どうかした?」
「・・・いえ、何にも」
「まあ吉沢君が手塩に掛けて育てた人材だからな。そろそろ芽が出てくれないとってとこかな?」
「あいつは、のんびりですからね。ケツ叩いてやらないとなかなか・・・」
「苦労が耐えないね、君も。仕事も程々にね。じゃあお疲れ様」
「あ、お疲れ様でした」
それだけ言うと、杉本課長の足音は遠ざかっていった。よかった。どうやら見つからなかったらしい。
 完全に足音が消えると、吉沢さんが思いっきり後ろに椅子を引いた。
「深海、お前はっ・・・」
「はむへふかー?」
骨を咥えた犬みたいに、ペニスにくっ付いて釣れた俺。なんて間抜けで笑うしかない光景。
「離せ、バカ」
「ひやへすほー」
だって、吉沢さんのこんなに元気じゃん。杉本課長が去った今止める必要なんてどこにも無い。吉沢さんが
顔を赤くしたまま離せだの止めろだの言ってるけど、俺はお構いなく咥えたまま、舌で裏側をぺろぺろと舐める。
 だけど、吉沢さんだって
「ん・・ああっ・・・」
ほらね、直ぐに気持ちよくなってとろんとした目になるじゃないか。
もはや俺の唾液なのか吉沢さんの汁なのか分からないくらいにべっとりと濡れたペニスからやっと口を
離すと、俺は立てひざで吉沢さんの正面を向く。
「吉沢さんの中、入れたい」
吉沢さんに見せつけるように自分の股間を指差す。ふにゃっていたさっきまでが嘘のようにズボンを
押し上げ、早く外に出せといわんばかりの俺の息子。
「・・・ホントにここでするのか?」
吉沢さんの最後の抵抗は、かなり弱弱しいものだった。
「するよ、するに決まってるじゃない。ここまで来ておあずけはやめてよね。お互い辛いだけだしさ」
俺はさっきまで俺と一緒に閉じ込められた鞄を吉沢さんの机の下から引っ張り出した。チャック付きの
内ポケットを開けると、手探りで中を探す。
 そうして手に当たったものを握り締めて、吉沢さんに見せつけた。
「じゃーん。ほら、ゴム補充。あとねこっちも」
そうやって見せたのはゴムと小瓶に入ったジェル。1回使い切り。この前の車の中の反省を活かし、
ジェルも持ち歩くことにしたの俺。やる気満々の高校生みたい。
「俺ね、用意周到なの」
にっこり笑って見せたら、
「俺、もってないよ、もう」
とあっさり返されてしまう。なんでよ、使ったら補充、これ基本でしょうが。
「えー、吉沢さんも補充しておいてくださいよ」
「ヤダね、もう持ち歩くなんて恥ずかしいことできるかよ」
この前までしてたくせに。ぶすっと不貞腐れながら、吉沢さんの吐いた言葉に俺は思わず納得してしまう。
「・・・なんで、補充するなら、ゴム2個にしないんだよ」
あ、そっか・・・。
 どうせ出所は吉沢さんのベッド横のゴムなんだからお互い自分用に持ってなくても、俺が2つ持って
ればいいんだよな。
 また何時もの吉沢さんの口癖、「詰めが甘い」なんていわれそうだ。いや、でもさ・・・
「吉沢さんがゴム持ってるって言う事実が俺には堪んないんだけどね」
そんな事言ったら鼻つままれて、
「へ・ん・た・い」
と罵られた。
 ふん。その称号はありがたくいただきますよ。
「・・・で?俺に付けるのと、吉沢さんに付けるの、どっちがいい?」
生で出されるのと自分の精液がどこかに付着するリスクを負うのと、どっちを選ぶ?それはそういう
意味の選択だ。
 勿論ココで止めるっていう選択肢もあったはずなのに、そのときの俺にも吉沢さんにもそれは見え
なくなっていた。選択を迫る俺に吉沢さんはもそもそと言った。
「・・・生は嫌」
はい。
 じゃあ、とりあえずスタンバイさせていただきますよ。よっこらせ。
 自分にゴムをはめると、俺は吉沢さんを立ち上がらせ、机に手を付かせてズボンとボクサーパンツを
ずり下ろした。
 手にジェルをたらし、そのまま吉沢さんの秘部へと持っていく。ぷくりと俺の指を飲み込むと奥は温か
かった。かぎ状に曲げた指を前後に動かして壁を柔らかくする。
「はっ・・・」
机に付いた手ががくがくと震え始める。
「気持ちいい?あんだけ焦らされたんだもんね。いっぱい感じて」
自分の身体を支えるものは両腕だけで、吉沢さんは何時もより感じてるようだった。ベッドの上じゃ
立ちバックなんてわざわざしないからなあ。
 ぬぷぬぷと怪しい音を立ててもう1本指を増やす。中でジェルが指に絡まりあって、動かすともっと
大きな音がした。
「はあん・・・」
「吉沢さん、聞こえる?いやらしい音いっぱいしてるよ」
「もう・・・いいから・・・」
「何、もういいの?入れて欲しい?」
「はあん・・・」
上の口からは返事が返ってこないけど、こっちの方はとっくに答えは出ているようだった。指の間をジェル
がたれ落ちる。
 俺は指を抜き、吉沢さんの身体を折り曲げさせると、ゆっくりと吉沢さんの中へと身体を沈めていく。
「ああ・・・」
「ん・・気持ちいいよ、吉沢さん・・・」
適度にほぐされたとはいえ、中の締まりはきつく、吸い付くような感覚に快楽が一気に膨張した。
 2,3度ゆるく腰を振ったあとは、見境なく突き上げた。
擦れあうたびに潤滑油のいやらしい音が静まり返った社内に響き渡った。
 吉沢さんが何時も仕事をする机の上で卑猥なことしてる。その事実に身体の奥底から湧き上がる
征服欲。すました顔していつもここに座ってる吉沢さんを今は俺が快楽に溺れさせている。
会社っていい。誰かに見つかったらどうしようかと思うとスリルも興奮も一入だ。
そうなると当然駆け上るまでのスピードだって上がるわけで。
「バカっ・・・これ以上したら・・・俺、出るから・・・やめっ・・・ああっ・・・」
「いいじゃないですか、出しても」
「お、俺の机だ、ばか・・・もう、動くなって・・・」
駄目、こんなトコで止まれないよ。
 吉沢さんの、せめてトイレで・・・なんて興ざめるような言葉を無視して俺はガツンと腰を振る。
あっ・・・俺ももうヤバイ。突き上げたらイきそう。
「あう・・・うう・・・待ってって・・・」
「ねえ、出るよ・・・」
「ああ・・・ダメだって、ふかみ・・・あっ・・・」
搾り出すように奥の方まで突き上げて俺の中のロマンは一気に爆発した。オフィスラブ最高。そんなこと
思って吉沢さんを見れば、肩で息をしながら、俺を振り返り、高揚した顔を見せている。
 何、そんなによかった?なんてのん気に聞こうとしたら、吉沢さんが机の上を指差した。
そこには、べっとりと飛び散った吉沢さんの残骸。ファイルやら資料やらが一気に汚染された。
 吉沢さんの机、汚しちゃった。心の中ではほんの少しだけ音符マークが飛んでるんだけど、そんな
事言ったら多分また1週間くらい口利いてくれないし、もう二度と会社でなんてしてくれない。
「あ・・・の・・・」
その表情は、やっぱり怒ってらっしゃる・・・?
 制止を振り切った挙句、吉沢さんの精液は事務机の上にべっとりとたれ落ちたのだ。怒るのも当然と
言えば当然なんだけど。興奮が一気に醒めて、焦りに変わる。
「早く出てけ」
さすがに出てけはないよな。しゅんと俺も息子もしょぼくれて、ずるずると吉沢さんの中から俺は退散
した。隣の席にあったティッシュケースを持ってきて、自分の処理の前に吉沢さんの中を綺麗にしてあげる。
「・・・自分でするから・・・いい」
あーあ、嫌われちゃった。
 吉沢さんはすばやく自分の後始末をすると、すかさず自分の机の上もティッシュで拭き出す。汚染された
ファイルや資料ははティッシュで拭いて自分の鞄の中に突っ込む。
「捨てないんですか?」
「会社にこんなもん捨てていけるか、バカ」
今日何度目か分からない吉沢さんの「バカ」はデコピンのおまけ付きだった。

 どこまで機嫌が悪いのか掴みきれないまま、無言で片付けると、俺たちはそのまま会社を後にした。
こうやって考えると、俺ってセックスの後に甘い時間を過ごす確率よりも吉沢さんに怒られてる方が
多いんじゃないのか?
 ・・・ていうか甘い時間ってなんだったかな・・・。
思わず遠い目になりかけながら、俺は吉沢さんの後ろを追うように歩く。自分だって気持ちよさそうに
してたんだから、そんなに怒らなくたっていいのにさ。
 そんな愚痴言ったら益々怒らせるだけなので、絶対に言わないけど。たまにはさ、こううっとり笑って
好きだの愛してるだの囁いてほしいってーの。
 それこそ永遠の夢かもしれないな。こうやって付き合い始めて1年ちょっと経つけど、吉沢さんって
俺にあんまり弱み見せないからな。年下とか俺が不甲斐ないからとか色々あるんだろうけど、「恋人」
になっても、この関係は全然変わらない。いいのか悪いのか、今のところ俺には判断出来ずじまいだけど。
「吉沢さーん・・・」
「・・・」
「ごめんなさいって。ね?機嫌直してくださいよー」
何度目かのごめんなさいにやっとこっちを向いたと思ったら、やっぱり睨まれていた。まあこんな顔も
俺はすっかり見慣れて、怖いよりも愛おしい方が大きい。
「あはは、ごめんなさいって。愛してますから、ね?」
「知らん」
「吉沢さーん?」
「お前なんて、A木の船荷と一緒に海外送ってやる」
「ひっでえよ、それは」
「じゃあ、空輸にでもしておいてやるよ」
そういうと、ぺしっとデコピンを喰らった。
「痛って。ちょっと、吉沢さ〜ん」
俺がデコを抑えて立ち止まってる間にも吉沢さんはマンションへとさっさと向かっていってしまう。
そんな吉沢さんを俺は小走りで追いかける。
「吉沢さんの鬼上司」
「どーぞ、なんとでも」
夜風が帯びていたはずの熱を奪い、うっすらと寒さすら感じる。こうして季節はまた一つ巡っても結局
俺と吉沢さんの関係なんて、何にも変わっていない。
 この先の事とか考えたら怖いこと沢山あるけど、そんなのは相手が吉沢さんだからっていうわけじゃ
なくて、誰にだって言えることだ。
 ただ、他の人よりちょっとばかり越えなければいけないハードルが多いだけで。
「早く来いよ、エレベータ閉まるぞ?」
「行きます!」
「開く」ボタンを押したまま、吉沢さんは俺が入ってくるのを待っている。なんだかそれが嬉しくて
走って、吉沢さんにダイブしたら、腹に肘テツを食らった。
「相変わらず、照れ屋なんだから」
そういって、抱きしめようとしたら、今度は靴を踏まれた。
「このエレベータは24時間監視付きなんだよ、バカ」
そういわれて見上げれば確かにカメラが付いていて、俺はへらっと笑って手を振る。
「ったく、早く来い」
7階でエレベーターが止まり、ドアが開いた瞬間に俺は引きずり出されて、吉沢さんの部屋へと連れて
行かれる。
 照れると耳の後ろが赤くなるのも、繋いだ手が俺と同じ体温なのも、何にも変わってないし、きっと
これからも変わらないだろう。ずっと続いて欲しい俺たちの関係。
日々変化する生活の中で、続いてる繋がり。
そう。そうやって俺と吉沢さんの日常はまだまだ続いていくのだ。

mission continue――・・・





2007/03/16
テンション上がったら続き書きますー。







よろしければ、ご感想お聞かせ下さいvv

レス不要



  top > work > missionシリーズ > mission_continue9
nakattakotonishitekudasai ©2006-2010 kaoruko    since2006/09/13