世間ではノロやらインフルエンザやらうようよしておりますが……

まあ、うちの近くでも、ノロの集団感染がでましてね。
学校のね。給食でね。たいへんだったわけですが、

ふと、給食で思い出した、昔の事件がありまして。


もうかれこれ○十年前の話なんですけど、私の育った市は
給食が給食センターで作られて、各学校に運ばれてくるという
ものだったんですが、ある日、おかずに「ポークビーンズ」的な
なんかと豆のトマト煮が出たんですよ。
まあ、給食の8割が嫌いなおかずだった私は、その日もテンション
低めに配膳をまっていたんです。

んで、日直の「いただきます」の挨拶でみんなが食べ始め、
私も、仕方ないとりあえず箸はつけてやるか的におかずを手にとって、
ふっと見ると……


あれ？……豆？


豆って、こんなぶよぶよの線入ってたっけ……って……


オイ、なんかの幼虫はいってんじゃねえかYO！！！！


ってよく見れば、お隣のひーちゃんのおかずにも、なんかいるし！！

「白いイモムシ、入ってる！！」

私とひーちゃんは、大騒ぎしましたよ。ええ、そりゃ騒ぎますとも。
ひーちゃんは世間の大抵の虫は愛でるくせに、大のイモムシ嫌いだし
私は虫と名のつくものは全て抹消して欲しいくらい嫌いだし。。。

先生に駆け寄ったら、先生ってば、もう食べ始めてて、
しかも、食べかけの中には、やっぱりあのイモムシが……！


「せんせい、いもむし！！」
「はぁ？……これか？豆だろ」
「絶対虫だって！！」
「給食センターで、こんなに虫が入ってたら気がつくだろ」
「でも、こんなの豆じゃないです！！」
「……そうか？」

（不安になった先生は掲示してある献立表を確認しに行った。
そして、戻ってきた結果）

「いや、豆だ」

「ええっ（ﾟдﾟlll）」


いやいや、確認しようよ！とりあえず、校長に確認しようよ！
そんでもってセンターに確認しようよ！


……と、今では思うんだけど、当時は先生の一言は重かった。
つるの一声で、あのうねうねした物体は豆ということになり、
気味の悪かったクラスの大半が手付かずで終わったという
奇妙な事件があったのです。


今起きたら、大問題なことも、あの当時は、さらっとスルー
されちゃうんだよなあ……。

田舎だから、根拠のない信頼関係みたいなのがあって
給食センターがそんな失敗するわけがない、みたいな。
だから、間違ってるのはこっちだ、みたいな。
エンドユーザーは受け入れるのみという、一昔前の消費者だった。

結局、イモムシは他の学校で問題にならなかったのか、給食が
停止になったり、ニュースになったりすることはなかったのだが

私は、今でもあいつは、幼虫だったと思っている。


給食の問題が出ると、いつもこの事件を思い出すのでした。


ちなみに、うちには兄がいるんですが、兄も給食にイモムシ事件を
体験していて（でも、給食のメニューが違ったので、別件？）
当時は、ちょくちょく発生していたことなのか！？と
考えるだけでぞぞっとしてしまう。